毎年夏に高校生向けのプログラム
海外からも参加者は多く
能登左知さんは、2016年から和歌山市内において、毎年夏に高校生向けのプログラムGTE(Grobal Tchnology Entrpreneur)を主宰している。今年で3回目になるが、回を重ねるごとに注目を浴びている。今回は彼女と、行っている事業にスポットを当ててみたい。

左知さんは市内で生まれ、開智高等学校に進学するも、2年生の夏休みにロータリークラブの交換留学生として米国カンサス州オレイサ市にホームステイ。留学期限が切れた後は、開智を退学してそのまま米国の高校に転校して個人留学を続けた。
ウォルト・ディズニーも通った4年生芸術大学(Kansas Art Institute )に進み、インダストリアル デザイン科を卒業した。
彼女がこうした経歴を持つに至ったのは家庭環境にある。小学生のときから家では交換留学生を多く受け入れていて、忙しい両親や姉のかわりに左知さんが彼らと関わっていたからである。
「自分も高校生になると、海外で学ぶのだな」と自然に刷り込まれたと、顧みる。
卒業後は故郷に戻ってきてデザイン会社を起業したが、経験が浅いため苦戦。ニーズがあった東京に移住した。
【東京から横浜へ】
左知さんは、(独)中小企業基盤整備機構に職を得、ビジネスインキュベーターションマネジャーとして、5年間起業家を育成する仕事に携わった。その間2000件のプレゼンテーション個別指導を経験。
【会社を立ち上げ】
住まいがあった横浜には、偶然にもシリコンバレーで知り合った曽我弘(そが・ひろむ)氏が近所に住んでいた。
彼は、新日鉄を退社後、1994年から2010年までシリコンバレーに移住。スティーブ・ジョブズに自身の会社を売却後、今度はNPOを設立し、日米のスタートアップ企業のメンターとして支援活動を行っていた。
別々に起業家を支援してきた左知さんと弘氏は、共同で(株)カピオンを立ち上げることにした。2010年のことだった。
【GTEプログラム】
(株)カピオンは、起業家への経営支援を様々行ってきた。が、「起業について学ぶには若いほど身につき、実行して訓練できる期間が長い。これからは高校生も対象とした支援の輪を広げる必要がある」というコンセプトのもと2016年に一般社団法人カピオンエデュケーションズを設立した。高校生限定のアクティブラーニング プログラムGTEイノベーションチャレンジを主宰する。実施は和歌山市だ。
【今年で3回目】
このプログラムはサマーキャンプ。今年は7月30日から8月3日の5日間。英語で本格的なビジネスについてワークショップを行う。シリコンバレーより現地の高校で起業を専門とする専任講師を招く。最終日にはビジネスプランコンテストが行われ、優勝したチームには「未来」への登壇機会が与えられる。
海外からも参加者は多く、こうした経験から世界のビジネス界と直に繋がることも可能なのだ。
世界を視野に入れた経験は、これからの行き方を考える上で、大きな力となりうるだろう。

未来2018
社会にインパクトを与えるビジネスの創造・成長をサポートする日本最大級のコンテスト。
スタートアップや既存企業のカーブアウト(事業分離)、これから起業する挑戦者をサポートし、あらゆる企業・投資家等を繋ぎ合わせることで、皆の成長とイノベーションの実現をはかる。

『えらいこっちゃのようちえん』
かさいまり文 ゆーちみえこ絵
アリス館 2017年 1404円
対象年齢:年齢に応じて読むことができます。
(読んでもらうには)3歳から
(自分で読むには)5歳から大人まで
新学期からもう1ヶ月。GWが過ぎ、新生活の疲れがでていませんか?
<あらすじ>
主人公の僕は今日から幼稚園です。幼稚園のリュックを背負い、水筒をかけ、お母さんと手をつないで、幼稚園の送迎バスを待っています。
バスがやってきました。ひとりで乗らなければなりません。「えらいこっちゃ」いつもお母さんと一緒だったのに。僕は逃げた。でも、先生とお母さんに追いかけられ、バスに乗せられました。
幼稚園に着きました。幼稚園には子ども達がたくさんいます。「えらいこっちゃ」公園には数人しかいなかったのに。
ブロックで遊びたいけど、貸してもらえません。「えらいこっちゃ」家では待たなくても遊べるのに。
トイレは立ちションです。「えらいこっちゃ」家では座ってのんびりできるのに。
滑り台で遊びたくてお外に行ったら、先生が迎えに。今はお絵描きの時間らしい。「えらいこっちゃ」家では好きな時に好きなことができるのに。
外遊びの時間です。「えらいこっちゃ」スモックの前と後ろを間違えた。なおそうとしたらスモックが裏返しになりました。 「えらいこっちゃ」裏がえしを治すのは難しい。いつもはお母さんが手伝ってくれるのに。
お弁当の時間です。気がついたらみんな食べ終わっていた。
「えらいこっちゃ」先生は大丈夫って言ってくれたけど、泣いてしまった。いつもは元気に食べるのに。
帰りの時間。先生が言った。「明日も待っているよ」「うん」僕の口が勝手に言った。「えらいこっちゃ」
幼稚園バスで家に帰るとお母さんがニコニコ待っています。「がんばったね」そっかあ……僕は頑張ったんだあ。ちょっとだけ泣きそうになった。「明日のお弁当は卵焼きを入れてね」
みんな頑張っていますね。 (浦田ひろみ)
5.11視点
訪問診療、より身近な医療に
先日、神戸で開業医をしている友人から「突然、今まで一度も診察したことのない方から、具合が悪いので往診に来て欲しいという電話があって困った」という話を聞きました。
確かに、救急車を呼ぶほどではないけれど、しんどくて病院に行くことも難しいといったような経験をすることはあります。
私が小学生だった40年以上も前は、日頃から些細な風邪などでお世話になっていた近所の小さな医院の老医師が黒い鞄に診察道具を詰めて家に来てくれました。
そんな記憶のせいか、往診という言葉にはどこか昭和のノスタルジックな響きを感じます。
すっかり医療が高度化、専門分化して、なんでもかんでもとりあえず近所の町医者で診てもらうといったことが少なくなってからあまり聞かなくなった往診という言葉ですが、高齢化による療養の場の広がりから在宅医療が盛んに言われるようになり、再び耳にすることが増えてきています。
在宅医療に併せて、新たに「訪問診療」という言葉も出てきました。「訪問診療」と「往診」、どちらも医師が自宅などを訪問して診察するというのは同じなのですが、実は、この二つは全く違うものなのです。
その場限りの緊急的な「往診」とは異なり、「訪問診療」というのは、医師が定期的に訪問して、診察や治療、療養上の相談に対応することで、寝たきりや障害があって外来通院をするのが難しくても、住み慣れた家など生活の場で療養することを支える仕組みなのです。
実際のところは、どちらも区別せずに馴染みのある往診という言葉にまとめて使われていることが多いのですが、超高齢社会を迎え、在宅医療のニーズの高まりとともに、今後、訪問診療がより身近な医療として私たちの生活に根付いていくことでしょう。 (石井 敦子)
パソコン買い替えた、でも・・・
新しいパソコンが届いた。
私のパソコン歴は「ワープロ・単能機」に始まる。ソフトは「一太郎」であった。この単能機を購入するとき、当時のシステム部の部下に相談した。「パソコンを買われたほうがよろしいかと」というのが返事であった。
今から思えば、パソコンの中にワープロソフトが組み込まれていたのだから、当たり前のことなのだが、そのことさえ知らなかった。しかも当時(1,995年頃)、本体に付属のプリンターまで含めると相当高価で個人では手は出しにくかった。
さらにデスクトップタイプで、書斎の事務机の半分は占拠するような「機械」であった。「ワープロ単能機」なら、片手で下げて通勤できるぐらいの大きさであった。その格好の良さに惹かれて、結局それを買ったのである。
1年もせぬ内に、役員室の自席にデスクトップ型のパソコンが置かれた。担当部所からのメールが入り始めた。「先輩よ、パソコンに慣れよ!」との後輩からの指示と受け止めた。
歳の割にはパソコンには通じているほうだろうと自負しているが、それでも、もう進む技術革新についていけない。ビットコインだ、瞬時の資金決済だ、将棋や囲碁の世界でも人間のほうが負ける、税金の申告までそれを使う、そんな世界になった。さらに数年のうちにスマホが社会の情報通信世界を支配している段階に進んでいる。
人間社会の効率化の追求は何処まで行くのだろうか。生身の感性や、身についた手作り技術や、思いやりの人間関係の世界はどう変化してゆくのだろうか。100歳まで生きて20年後の姿を覗いてみたい。
4月20日トップ
資格生かし、きれいのお手伝い

新田佐津紀さんは、ヨガインストラクターであるが、身体を動かすヨガのほかにも『骨盤インストラクター』でもある。また、近頃人気の『顔ヨガ』においては和歌山県で第1号の認定指導者である。毎日「綺麗のお手伝い・愛される笑顔作り」のために走り回っている佐津紀さんにお話を聞き、そして少しだが指導を受けたので報告する。( 中村 聖代 )
数人集まれば、どこにでも行って指導をしてくれるフットワークの軽さが人気の秘密であろう。出張講座は随時開催される。
彼女は、ヨガ認定インストラクター・リラクゼーションフットセラピー・JAFAアクアビクス認定インストラクター・リンパマッサージ認定セラピスト・そして和歌山県第1号のフェイシャルヨガ認定インストラクターなどの資格を有している。そのため各地域・企業・病院や大学などでも講演会やワークショップを開催、多忙な毎日だ。
【顔ヨガの効果】
なかでも注目は、フェイシャルヨガ=顔ヨガ。確かな理論と医療監修を受けたテクニックを実践することで、「顔は自分で変えられる」という。
顔に特化した運動により、以下のような効果が得られる。
・血流改善
・リンパ促進
・新陳代謝の促進
・コラーゲンの生成
・筋力の発達
そしてそれによって次のような美容効果があるという。
・顔色が良くなる
・たるみ改善
・しわ改善
・保湿効果
・その他(毛穴の減少、むくみの改善、しみ減少、小顔効果、自然な笑顔などなど)
ただし、 「フェイシャルヨガはシワの削減だけでなく、増加にも寄与する」と忠告する医師もいる。 激しい筋肉の動きによって、コラーゲン繊維の消耗を増加させ、 シワを悪化させる可能性があるということだ。間違った方法で顔ヨガをすることで、逆効果になることもあるということだ。
そのためにも、本やビデオ教材などでも良いが、プロの指導をしっかり受けること、保湿を十分に行うこと、やり過ぎないことが重要だ。
【佐津紀さんの思い】
「表情筋は、小さな筋肉なので効果がでやすく、1日たった3分、お風呂やトイレなどちょっとした時間を活用して1~2週間続けるだけで顔に変化が出てきます」。
「顔ヨガを知ることで、美の意識が変わり、いつまでも若々しい顔を手に入れることができます。自分だけでなく周りまで幸せにしましょう」。と佐津紀さんは言う。
教えてもらった項目の中で、自身は3つだけを続けてみた。最初は硬かった筋肉がすこしずつ柔軟になってくるのがわかる。
彼女のモットーである「綺麗のお手伝い・愛される笑顔作り」は自身だけでなく、周囲の人たちも幸せになるキーワードといえよう。
「忖度」(そんたく)と言う言葉の魔性
「忖度」と言う言葉を解剖し、あたかも悪の権化の様にはやし立てている輩がいます。マスコミや政界派閥が先導し危機感を煽っていることに乗せられているその風潮は、苛立たしい限りです。
人は共感する相手の思いを尊重し、その願いを全うさせてあげたいと行動するものです。「忖度」と言うのはその思いと行動を言うのだと私は思っています。言い換えれば「共感する相手への愛の心」だとさえ思っています。「忖度」出来ない社会なんて、色彩の無い奥行きも無い、味気無い社会でしょう。
そうは言っても、善良と自分で思っている私たちは、自分の能力を駆使して、自分自身の危機管理していかねばなりません。損をしていることも知らなくて、損害を被っていることが日常幾つも発生しているからです。
どうすれば良いのでしょうか。日本という国は、幸せなことに、国の制度はその危機を避けるための仕組みを、他国に負けないくらいの水準に作ってくれていると国民は信じているのです。問題は沢山ありますが、難民になりたいと誰一人思っていないでしょうから。有難い社会に自分は今生活していると思っているのです。
「そこから後の危機管理はそれぞれの自己責任で」というのが原則でしょう。しかしそれに関わる情報が可能な限り等しく行きわたることがそのベースにとなるのでしょう。
「忖度」って、結局、他人の為でなく、自分自身の為に行う「危機管理の知恵」に行き着くのでしょうか。 (久山みのる)
4・20絵本

くすのきしげのり作 よしながこうたく絵
講談社 2015年 1404円
対象年齢:年齢に応じて読むことができます。
(読んでもらうには)4歳から
(自分で読むには)5歳から大人まで
<あらすじ>
僕らは小学1年生。今日は待ちにまった遠足です。
子ども達は赤白の帽子をかぶり正門に整列。出発の時に先生が話しました。「大切なお話をします。」
ゴクリ。子ども達は息を呑みます。「みなさんは『かえで小学校の代表』です。代表のつもりで行動しましょうね」「はいっ!」
さらに続けます。「もし、他の国の人に会ったら、『日本代表』のつもりで行動できるかな」「は、はい」
「それに……。もしかすると、今日は他の星から来た宇宙人が見ているかもしれませんよ。そう考えると、みなさんは『地球人代表』です。」「ぎょえーっ!」
なんかすごい話になってきました。でも、子ども達はわくわく。「ほんまに宇宙人にあったらどうする?」「大きな声で挨拶しようかな」「ちゃんと歩こうな」
子ども達の頭の中では「地球人代表」の自分たちは宇宙服を着ています。顔つきはきりりと賢そう。まちのみんなも自分たちに手を振ります。
公園でお弁当を食べた時も「地球人代表」として、来た時よりもきれいに片付けました。
帰りの時間、雨が降ってきました。みんなで雨宿りをします。その時、車椅子のおじいさんが困っています。「あっ!」数人の子供たちが飛び出しました。「ぼくらにまかせて」
「ほんまにありがとう」「いえいえ、ま、なんたって僕らは『地球人代表』ですから」車椅子を押していたおばあさんが言います。「君たちがいてくれて助かったわ」おじいさんも満面の笑みです。「地球の未来は明るいのぅ」
私達は「地球人代表」。なんだかくすぐったい表現ですね。でも、「~してはいけません」「~しなければならなりません」よりも、キリリとなるし、楽しそうですね♪さて、地球人代表は何しましょ。
(浦田 ひろみ)
視点4・20
今年の新入社員のタイプ
新年度もはじまって新しい季節。新しく社会人になった人たちも、ちらほらと見かけます。まっさらなスーツに身を包んで初々しい雰囲気。何事にも取り組んでやるぞという意気揚々とした心意気。私にも、そういう時代があったなあ…。
時代によって、その年の新入社員の特徴とタイプがあるみたいです。日本生産性本部が1973年から毎年調査を行っていて、その年のブームに合わせたネーミングがされています。それによると、今年度のタイプは、「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」なんだそう。
平昌オリンピックで金メダルを獲得した女子チームパシュートのように、少数の仲間でSNSをつかって情報収集。スピーディーで密な情報交換が特徴とのこと。ですが、入社後自分なりに頑張らなければ周回遅れになるみたいです。遅れないようがんばれ!今年の新入社員!
ほかにも面白いのがちらほらあります。いまから30年前(88年)は「養殖ハマチ型」で、過保護で栄養分が高いが、魚のようにピチピチしていないタイプ、2000年は「栄養補助食品型」で、栄養素(語学力やパソコン能力)はあって役立ちそうなものの、日光(叱責)に弱く、賞味期限(試用期間)に効果(やる気)が薄れてしまうこともあるタイプが多かった様子。私の年は…(年齢ばれるから言いません!)
まっさらな状態で入ってきたため、画一的に「モノ」のようにとらえられがちの新入社員。でもこれから、たくさんの経験を重ね、唯一無二の存在になっていくもの。私も時間をかけて、「イッテンモノ」になりたいものです。
(宇都古 舞)