わかやま新報女性面 (隔週金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

10.12絵本

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『はしれ、ゴールのむこうまで!

くすのきしげのり著 稲葉卓也絵 

講談社2015年 1512

対象年齢:年齢に応じて読むことができます。

(読んでもらうには)4歳から

(自分で読むには)5歳から大人まで 

<あらすじ>

主人公は小学校1年生のそうたくん。学校の校長先生は毎朝、挨拶する時に名前で読んでくれるし、よく僕たちと一緒に掃除してくれる。いつも元気で笑っている校長先生のいる学校が大好き。

だけど、夏休みが終わって運動会の練習が始まった。綱引き、玉入れ、ダンス、そして……、大嫌いな徒競走。僕はクラスで一番走るのが遅いんだ。徒競走だけ休みたいな。

校長先生が練習を見にきた。「膝を上げて腕をしっかりふるんだよ」でも、みんなに教えてくれるから、みんな同じように早くなって、やっぱり僕が一番遅いんだ。

校長先生と一緒に走ったら、とても速かった。だから、僕は途中で走るのをやめたんだ。「そうたくん、諦めちゃダメだよ」「ゴールはまだ途中だと思って、ゴールのむこうまで走るんだ」校長先生はまたみんなに教えてくれた。

そして、運動会。

あー、嫌な徒競走。わざと転んじゃおうか。ダメだ。わざと転んで言い訳するなんてかっこ悪い。どうしよう。

パーン。僕は一生懸命走った。でも、やっぱり僕はびりだった。もう走るのは嫌だ。でも、僕の気持ちに関係なく、運動会は進んでいく。

「わあー」みんなの歓声で僕は顔を上げた。先生たちの「呼び出し競争」が始まっていた。 

校長先生がこっちに向かって走ってくる。持っているカードは「一年生」。みんなは僕が、私が、と手を上げる。うつむく僕に校長先生は「一緒に走るぞ」。気づいたら僕は手をつなぎ、夢中に走っていた。校長先生が言った「走るぞ。ゴールのむこうまで」

***

作者のあとがきが心にしみます。「苦手を克服するには見守り、励まし、支え、手本を示し一緒に頑張る大人が大切」だと。「子ども達は1/30の存在ではなく、1/1の存在だ」と。私たちは誰も彼もが1/1。大切にしたいですね。

(浦田ひろみ)


by mako0491 | 2018-10-16 15:44 | 絵本この一冊