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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

7月20日あたま 異色なアーティスト


写真上は別院さん

 写真下は南方さん

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異色なアーティスト活躍

和歌山市内に芸術家と呼べる逸材が数多くいる。その中でも知る人ぞ知るお二人にスポットを当てたい。まず一人目は別院丁子(ベツイン テイコ)さん。二人目は、デザイン書家南方伶文(ミナカタ レモン)さんだ。すばらしい才能の持ち主であるお二人に別々ではあるが、直接触れる機会を得たので紹介する。  (中村 聖代)

別院さん、県内各地で舞台朗読


【山本周五郎の短編】

 別院丁子さんは「語り寄席」と銘打ち、県内各地で多様な読みの勉強の成果を発表している。

よみきかせ・語り・朗読・郡読の指導を長年にわたって指導を続ける丁子さんは、和歌山大学在学中は演劇をしていた。今回は、その実力に裏打ちされた「舞台朗読」を披露。レパートリーは、樋口一葉「十三夜」「にごりえ」「大つごもり」。藤沢周平「驟り雨」「虹の空」など多数ある。筆者が触れたのは、山本周五郎作「糸車」だった。

短編とはいえ、最初から最後までこの物語を話して聞かせる。身振りや動作を交えて披露―一人芝居と言っても良い。お話の内容もさることながら、心にじわんと響いた。

【よみきかせの会連絡会】

 丁子さんの夫の清さんは和歌山よみきかせの会連絡会の代表をしている。連絡会は和歌山県内にある読み聞かせのグループが集まったもので、エリアごとに各グループのメンバーが昔話を子どもたちに語る。もちろん二人とも指導に当たる。

清さんは「今の子どもたちにどれだけ通じるか分からないが、かつての日常語の豊かさを伝えたい」と語った。


南方さん、表現豊かデザイン書家

【伝統プラスモダン】

南方伶文さんも和歌山市在住。去る6月16日から29日まで海南市の琴の浦温山荘園で、作品展「墨色流創作書」が開かれた。文字の形をベースに、絵画のような表現豊かな作品で見る人々を魅了。

デザイン書は、別の紙に作品の形をあらかじめデッサンし、それを見ながら清書用の紙などに筆で文字を書くというもの。

伶文さんは、東京都内の大学在学中にデザイン書を知り、興味を覚え学びはじめた。

伝統を大切にする日本の書に、モダン・カジュアル・斬新さを加え、現代の感性を融合した表現をめざす書―近頃そういったデザイン書家が全国に増えつつある。 

市内のフォルテワジマなどで教室を開き、国内外の展覧会にも出品している伶分さんは、

「絵と同じように文字も自在にデザインできます」と、その魅力を語る。

今回の会合では、「芸術とデザインを簡単に見分ける方法」の説明があったり、参加者から希望する文字をひとつずつ聞いて、即興で1枚ずつ作品にしてもらったりした。創作書会で10年、総じてのキャリア26年、デッサンなしの文字はさすがだった。


by mako0491 | 2018-07-24 22:45 | アタマ記事