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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

和医大便り 

TOPIX 和医大便り 


ゆとり教育の恩恵か

3月は卒業シーズンです。大学から毎年、約80人の看護師や保健師になる卒業生を社会に送り出していますが、一方でいつも、送り出した教え子たちがどうしているかなと思い出す季節でもあります。

そんな折に、卒業して丸5年になる学年の同窓会がありました。

この学年はとにかく元気がよく、みんなそれぞれに自主自立した力のある子たちですが、学年全体の仲もとても良いのが特徴でした。

在学中は学生たちだけで運動会を企画して、自分たちで一から十まで作り出すような、そんなエネルギッシュな学生たちでした。

5年ぶりの同窓会とあって、歓談するだけでは物足りないこの学年らしく、またもや企画は運動会です。20代後半となり、約半数が結婚をして、4分の1が子どもを持ち親になっているのですが、彼らの行動力とエネルギーは学生時代と全く変わらず、さらにパワーアップしているかのようでした。

それぞれの職場ですっかり頼られる存在に成長し、学生実習や新人の教育担当をしていたり、中にはもう副看護師長になる人もいたり、5年を節目に海外へ飛び出す人もいました。

彼らはまさに「ゆとり世代」です。豊かな人間性を育むことを目的とした「ゆとり教育」を受けた世代なのです。世間一般にはゆとり教育の弊害などと言われ、社会人となったゆとり世代の様々な問題が取り立たされていますが、むしろ私は、彼らにゆとり教育の恩恵を感じるのです。

自主自立というと聞こえはいいですが、学生時代の彼らは大変ヤンチャで枠にはまらない学生たちでした。そんな彼らの特性を潰さずに伸ばすことが出来たからこそ、今、しっかり社会で活躍しているのではないかと思います。教育の制度がどんなに変わっても、やはり重要なのはその中身なのではないでしょうか

(保健看護学部講師 石井敦子)


by mako0491 | 2018-04-06 15:32 | TOPIXS