maikosann
2017年 03月 11日
日曜夕方「ばっかもん」の威勢のいい昭和の父の声、「ああ、明日は月曜だ」と現実に引き戻されるご長寿アニメ、その2時間半後、重厚感のある社会派のドラマの提供をしていた、家電メーカーの決算をまつわる様々な話。聞こえてくるのは、提供を止めるとかやめないとか。
社会的責任、株主への責任、取引銀行への責任といった場面で、経営体質改善は当然のこと。しかし、視聴者としては、アニメもドラマに挟まった広告を見てきたためか、もの悲しさを抑えきれない。
ブランド戦略といった部分では、どのキャラクターを使うより、あの枠でずっと提供しているその事実が一番の宣伝だった。
やっぱり、冷蔵庫の野菜室はウエスト付近よね…洗濯機は静かな方がいいよね…毎週、同じ時間に見ていると、家電量販店に行っても、まず覚えのあるものを探すのではないだろうか。そのものの一時的訴求力ではなく、ずっと変わらないその威力は計り知れない。こうした部分を論文にまとめたい、と栄谷、ひこにゃんのいる城郭の学び舎で思っていた。
時の流れは逆らえなくて、離乳食食べて寝る時間だった「ばっかもん」のときは、食べていたわが子は、来月かつおとおなじ学年になる。タラちゃんもわかめちゃんも追い越しています。愛しきを「あいしい」とはよまず「いとしき」と読めます。かくゆう私も学問を修めたのがひと昔半となります。
どれだけ情報技術が発展しても、ニーズに追いつくサービスが展開されても叶わない、耳なじみや刷り込み。それを数値で表すことができないのでしょうか。
年度末の気ぜわしさ、学年末、引継ぎなど別れの季節。やりきって、桜をめでたい。どうか平成28年度が無事締められますように。
(田中 麻衣子)