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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

絵本 『どんぐりずもう』

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    『どんぐりずもう』

      いしだえつ子作 

       飯野和好絵 

福音館書店こどものとも  2014年 420

対象年齢:年齢に応じて読むことができます。

(読んでもらうには)3歳から

(自分で読むには)5歳から大人まで 

ぐったりするような暑い夏が続いていましたが、ようやく秋の風を感じるようになりましたね。一足早く、秋を満喫しませんか。

<あらすじ>

秋の雑木林に落ち葉やどんぐりがどんどん降ってきました。

キリリとした顔つきのどんぐり達がずらりと並びました。どんぐり達の頭のてっぺんには「とんがりちょんまげ」、腰にはぐるりと「はらまわし」。並んだどんぐり達はどんぐり力士です。


これから、切り株を土俵にした「どんぐりの相撲大会」がはじまります。

まず登場したのは白ひげを伸ばした行司の「すだじい」。「すだじい」はもみじのほうきで土俵を掃き清めます。

観客のどんぐり達が土俵の周りに集まりました。さあ、力士たちが登場です。「かっぽかっぽとお腹を打って、のっしのっしと土俵入り」。


最初の勝負は細長の「こなら」とおしりの小さな「うばめがし」。

「やっ!」と飛び出す「うばめがし」。おでこをぶつけて押しますが、「こなら」は後へ引かず、粘ります。上手投げで勝負あり。

どんぐり達がかちり、こちりとぶつかる度に、秋の林は大賑わい。黄金色に光ります。


日暮れが早くなった秋の空。とっぷり暮れた夕暮れ時に大一番がやってきます。大一番は「まてばしい」と「くぬぎ」の対戦。「みあってみあってはっけよーい、のこった!」


長い足の「まてばしい」は力をみなぎらせ、踏み込みます。対して、重い体の「くぬぎ」はこらえます。が、じりりじりじりと土俵際。

最後は「やいっ、ごろり!」と、丸みを効かせて寄り倒し。行司も吹っ飛ぶ激しい戦いにこちらも力が入ります。

絵本いっぱいに広がる秋の色。秋はもうすぐです。

            (浦田 ひろみ)


by mako0491 | 2016-09-08 08:31 | 絵本この一冊