わかやま新報女性面 (隔週金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

「かにみそ」から感じる戦後70年

5.29掲載

息子の質問「戦争はなぜなくならない」・・・

 大阪で創業した回転すしチェーン店。和歌山にいる時に、「ついに和歌山に、パームシティに来た!」と喜んだ記憶あり。今や、人生の半分程を過ごした岐阜にも、今住む横浜にもある。時の流れと、知っている看板を見かけると嬉しくなる今日この頃。
 
 予約システムで予約、お店に行くと案内されて、席につく。何を食べようかと、何気なくメニューをみると、「かにみそ」を発見。
 
 祖父母の中で一番早く旅立った、母方の祖父。今夏、27回忌を迎えます。春先、腰が痛いと寝込み、病院に行くと即入院。がんに侵されていました。

 入院した祖父は食が細り、お見舞いに行くたびに弱っていきました。そんな中、食べたいと言ったのは、入院してすぐ、少しだけでておいしかったという「かにみそ」でした。母はスーパーを何軒も回って買い求め、差し入れしていました。手術はしたものの、がんは胃だけではなく他の臓器にも及んでおり、2ヵ月後、暑い夏の日、旅立ちました。

  「かにみそ」を見ながら祖父との思い出や最期を思い出していると、不意に息子に話しかけられました。「なぜ、世界から戦争や紛争がなくならないの?日本も昔、戦争したんだよね?」
 
 日本が戦争していた時、私は生まれていませんでした。私の父も。「昔」が70年前になった、平成27年。戦争を知らない世代が親になった、今や知らない世代である戦後生まれの父は祖父(一世)、その子である三十路越えの私は親(二世)、その子ども(三世)が小学生になっている現実。
 
 毎日のことに精一杯になっているけれど、テレビやインターネットから目にする現実と過去映像を説明できるようにならねば、と痛切に感じた、「かにみそ」のある回転すしでの息子の質問なのでした。
                                   (田中 麻衣子)
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by mako0491 | 2015-06-01 08:51 | 女の視点