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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

三線ちゅら会 白浜


仲間20人と、三線で白浜活性化

病院や老人ホームでライブ


「三線ちゅら会」という名称で、白浜・田辺で交流の輪を広げて、地域を元気づけるユニークな団体がある。白浜の海の見えるところでカフェを経営しながら、仲間と沖縄の美しい音色を奏でる。主催者の西川福美さんに今までの多彩な体験と、今後の夢などについて直接語ってもらった。

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・大阪と白浜を、毎週往復
 10年前。最愛の夫が突然、亡くなりました。幸せな毎日だったはずなのに、私の人生で一番辛い日々でした。

 悲嘆にくれた、ある日、二人の夢を思い出しました。
 《老後は、白浜にログハウスを建てて、のんびり暮らそう》―温泉好きな私に白浜を提案してくれたのは夫でした。 

 その夢を実現しよう。そして、私は、知り合いのいない白浜に一人通い土地探しから始まり、九年前、念願の別荘ログハウスが完成しました。

 しかし、週末、別荘で過ごしても、誰も知り合いがいないのは寂しい。ここでカフェを始めたら、友達や知り合いが出来るかもしれない。そこで私は、喫茶学校へ通い始め、私の新しい人生がスタートしました。そして、現在の『カフェぺトラの里』がオープンしました。

 週末、金土日の3日間限定営業です。冬12月から2月まではお休みです。営業期間中は、白浜と大阪を毎週、特急電車で往復する日々でした。青い海を眺めながら、旅行気分で通勤している内に少しずつ元気になってきました。別荘は、海が見えて、温泉が出るところが条件でした。

・三線教室に通う
 毎週、沢山のお客様に出会い、知り合いが増え、友達が出来ました。話し相手を作る為のカフェが、段々忙しくなり、メニューも増えて、スタッフにも恵まれました。

 すっかり、元気になった私は、白浜が大好きになりました。白浜や田辺にお返しをしたい、でも、私に何ができる?しばらく考えて、特急電車の窓から見える海を眺めていたら、以前、友達と旅行した石垣島の海と三線の音色をふと思いだしました。白浜の海や環境が似ているからです。

 でも、この地域で三線を聴いたことがありません。これは、自分でするしかない。音楽に無縁だった私は、大阪で三線教室に通い始めました。54歳です。

 毎日、毎日練習。三日坊主の私が頑張れたのは、地域を活性化したい。観光のお客様に思い出を持ち帰り、また、白浜に来て欲しい。それが、励みでした。でも、なかなか・・・息子から「歌か三線のどっちか上手くなってくれよ」と、苦笑されたが、元気になった母親の姿にほっとしているようでした。

・お客さんも参加できる
 カフェで弾いていたら、お客様が一緒にしてみたいと・・・1人1人増えていき、「三線ちゅら会」を立ち上げました。今では20~70代の男女20人を超えるメンバーです。

 弾ける曲も増えていき、いろいろな場所でライブを始めました。三線だけではなく、ギター、太鼓、ハーモニカ、三板などいろんな楽器も仲間入りです。

 老人ホーム・病院・弁慶市・白浜のホテル・田辺梅林・白浜駅、さらには、海上保安庁のクルージング出航などイベントにもライブで参加。会場のお客様にも登場して頂いたりする参加型ライブです。

・初心者三線教室も
 演奏力も歌もイマイチですが、熱い思いと度胸だけでいろいろな場所で皆さんに喜んで頂けるようになりました。立ち上げて4年・・・いろんなこともありましたが、この楽しい仲間と集まることが生きがいです。

 そして、仕事と家の往復だったメンバーも新しい生き方にとっても喜んでくれています。昨年から初心者の三線教室も始めました。

・弾き語りのある講演で
 これから会を継続していく中で、私には先々の夢があります。私と同じように愛する家族を失い悲しみや寂しさを体験している方々に元気になれる講演で支援していきたいです。「三線弾き語りのある講演」で涙と笑いを誘うようなお話しが色々な所で、披露できたらと思います。

 1年半前に、地域のFM田辺のパーソナリティにチャレンジして、お話しの練習中です。「残された人生、まんざら悪くなかったよ」と、いつか、夫に報告出来る日まで、人生を楽しみたいと思います。
by mako0491 | 2013-10-01 10:57 | アタマ記事