わかやま新報女性面 (隔週金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

3.1掲載 湯煙り


見知らぬ人との会話楽しむ

中津温泉あやめの湯「鳴滝」
 

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 先の大雨で災害にあった日高川を遡り、まるで災害視察のような感情で無残な景色を見、そこに住む人の思いはと考えていたが、県の対応の早さだろう。すでに新しい橋が着工され,則面は整備され、色も鮮やかな白い柵と、次々完成をみるのもうれしい。

 元中津村にあった温泉はどうなっているのかーー温泉ライターとしては心配でならなかった。が、山間に入っていくと其処は里山と言う風景が広がっていた。

 刈田のあと冬の日差しがいっぱいにひろがり、黒々とした屋根瓦には、さんさんと太陽があたっている。畑には光輝く冬野菜が植えられ、庭に植えられたみかんや、夏みかんがたわわに実り、災害などの事はすっかり忘れてしまいそうな、日本の平和な風景画を観賞しているような錯覚すらおぼえた。

 目指す温泉はもっと奥。川辺ICから20分とあるから近いのだが、淵の色を変える日高川をたどりながらのドライブもまた楽しい。

 この温泉、正式には、中津温泉あやめの湯鳴滝=写真=と言う。「なぜあやめの湯」?の答えは元禄から享保に掛けて日高川ゆかりの、女形役者芳澤あやめにちなんで名つけたそうな。近くには道の駅をスタートにゴルフ場、備長炭の里などあり、日高川では鮎釣りキャンプとアウトドアー派には最高の地だろう。

 遊びつかれたら、温泉へ入れば良い。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉。ここも昔は海だったのかなあと湯船にはいる太陽の照射を受けながら、ぼんやりと古代を思うのもおもしろい。

 湯船では、都会からのIターンの女性が将来を語り合い、笑いあい、人懐っこい会話をなげかけてくる。
「あんたも、ここへ引っ越してきたらええで」と言う言葉を聴きながら、「そうだなー」と思わせるような温泉効果を堪能していた。

 身近にある温泉と自然、見知らぬ人々との会話を楽しみ、一日がこんなに充実したふれあいは、そう沢山はないだろうと満足感100%の小さな旅であった。
                          (岡本 炎弥子)




 
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by mako0491 | 2013-03-05 15:45 | 温泉巡り