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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

女の視点・論点 08.8・8

TV切ったら新聞が

 我が家にはテレビがない。正確に言えば、主人の書斎には小さいテレビが一つあるが、それ以外の場所にはリビングにも、子供部屋にも置いていない。数年前、二人の子供たちが毎日だらだらとテレビをみているのに業を煮やした私はついにテレビの電源を外し、子供たちがいない間にお蔵入りさせてしまった。子供たちは、それを知って「えー」と一瞬驚いたが、さほど抵抗もしなかった。というのも、上の娘も下の息子も「そこにテレビがあるからみていた」というだけの理由であったからだ。特に息子はもともと無類の本好きで、テレビがなくなったから本を読む時間が増えたと逆に喜んだ。
 私自身も、テレビがなくなったからといって寂しいとか、不便を感じるといったようなことはほとんどない。むしろ子供たちと同様に、テレビに縛られず、時間を有効に使えるようになったと感じている。そして、今までいかに生活の大部分をテレビに依存し、さまざまな影響を受けてきたかということも痛感した。確かにテレビは日々の生活の情報を得ることができる重要な媒体である。しかし、インターネット、携帯電話の普及により、世界中の必要な情報を必要な時にリアルタイムで得ることが可能となり、テレビに依存する必要性も少なくなってきている。
 そして、忘れてはならないのが「新聞」の存在である。私は、テレビを見なくなったからといって安易にインターネットで情報を得ることを避け、新聞を読むように心がけている。日々の社会情勢や時事問題は新聞を読めば十分である。確かに新聞を読むということはその数分、数十分、活字を追い、意味を把握し、理解しながら読み進めていくことであり、時間と根気を要する作業である。しかし、テレビでは味わうことのできない達成感に似た満足感を得ることができるのである。
 どんなにテレビやインターネットが普及しようとも、新聞の存在意義は大きい。子供たちもそれを少し理解してか、新聞を読むようになってきた。そして、新聞をめくる音は耳にも心地いいものである。
                                      
   (岩橋 泰子)
by mako0491 | 2009-02-24 14:29 | 女の視点