絵本『ミミちゃんのねんねタオル』
2016年 10月 30日
アンバースチュアート文 レインマーロウ絵 ささやまゆうこ訳
徳間書店 2007年 1620円
対象年齢:年齢に応じて読むことができます。(読んでもらうには)3歳から
(自分で読むには)5歳から大人まで
誰でも昔は小さな子ども。小さい頃、とても大切にしていたものを思い出してみませんか?
●あらすじ●
主人公のミミちゃんはうさぎの女の子です。ミミちゃんは随分大きくなりました。
だってね、お池のまわりをぴょんぴょんぴょーんって休まず回れるようになりました。さらに、1人でたんぽぽ摘みにも行けます。もう大きいから、なんだって出来るんです。
でもね……
ねんねタオルを持ち歩くのだけはやめられません。パパとママは「たまには置いてもいってもいいんじゃない?」と言います。お兄ちゃんも言います。「赤ちゃんみたいだよ」。
ミミちゃんはねんねタオルを取り上げられたらどうしよう、と不安になりました。「隠しておかなくっちゃ」。
ミミちゃんはお外に出て、隠し場所を探しました。お池のほとり、木のみき、土の中。ミミちゃんは奥の方に隠すと、一安心。一日中、ウキウキと過ごしました。
でも、寝る時間になると、心細くなりました。今までいつだって、ねんねタオルを抱っこしていたんですから。ミミちゃんは眠れない、とタオルを取りに行きました。
夕暮れ時は昼間とは全然違います。どこに隠したのか、わからなくなりました。みんなに優しくしてもらっても、辛くてよく眠れません。
でも、ねんねタオルを探すうちに、てんとう虫やクローバーを見つけました。お友達とも遊び、徐々にねんねタオルを思い出さなくなりました。
そして春、ミミちゃんはちっちゃな狐の赤ちゃんを見つけました。赤ちゃんの横には見覚えのあるタオル。ねんねタオルです。「赤ちゃんにあげる。だって私はもう大きいんだもん!」
こうやって大きくなったんですね♪
(浦田 ひろみ)