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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

『へなちょこ』

絵本
『へなちょこ』
くすのきしげのり作
ふるしょうようこ絵 『へなちょこ』_e0171960_2020119.jpg

学研教育出版 2013年 1404円
http://tinyurl.com/hvfa8yh

対象年齢:年齢に応じて読むことができます。
(読んでもらうには)5歳から
(自分で読むには)小学生から大人まで 

 子ども達は毎日、新しいことを学び、できないことをできるように頑張っています。私たちはせめて気持ちだけでもーー。

<あらすじ>
 主人公は体育が得意な「ともちゃん」です。ともちゃんは運動会の徒競走でも、水泳でも一番。男子にも負けません。でも、「なわとび」が大の苦手。冬になり、体育でなわとびをすることになり、憂鬱です。

 友達のあいちゃんがつぶやきました「なわとび嫌やなぁ」。ともちゃんも「なわとびなんか誰が始めたんやろ。『子どもは、なわとび禁止!』とかいう法律ができたらええのになあ」。

 すると、あいちゃんは「体育が得意なともちゃんがそんなこと言わんといて。わたしなんか『交差とび』3回しかできへん。『二重跳び』なんか絶対無理や。ともちゃんできたことある?今度教えて」と言いました。

 「う、うん」。実はともちゃん、「二重跳び」ならまだしも「交差とび」もできません。もちろん焦ります。 「どないしよ」。その日からなわとびの練習です。でも、できません。「もうっ!」遂にともちゃんはなわとびを床に投げつけました。

 その時、遊びに来たあいちゃんに出会いました。そして、言ってしまいました。「今日は調子が悪かっただけやで!ほんまは飛べるんやで!」。

 もちろん後悔します。「私、『へなちょこ』と思われると、嘘ついた。偉そうに言った。そんな自分はほんまの『へなちょこ』や」。そう思ったら涙が出ます。

 でも、あいちゃんは「二人で一緒に練習しよう」。さらに、言います。「ほんまの『へなちょこ』は偉そうに言うだけで頑張らんのやで」。

 「一緒に練習しよ」。
                             (浦田ひろみ)
by mako0491 | 2016-07-22 20:13 | 絵本この一冊