わかやま新報女性面 (隔週金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

大学受験で一回り大きく

ストレス、緊張乗り越えて

 今回は娘の大学受験を振り返ります。
 私が大学受験をしたのは、30年前、共通一次試験が5教科5科目800点満点になった時代です。当時は、共通一次を受験するのは国公立大学志願者のみでしたが、現在行われている大学入試センター試験には私立大学の志願者も受験し、英語にはリスニング試験も加わるなど様変わりしています。

 今の入試制度はかなり複雑で、センター試験と個別試験での一般入試に加え、推薦入試やAO入試といった時期の異なる入試形式もあり、さらに推薦入試の中にも指定校推薦や公募推薦といった種類があります。
 
 私はシンプルに一般入試での受験をさせたいと思っていました。それは自分の大学受験の経験から、一発勝負の緊張やストレス、そこに照準を合わせ必死で努力した18歳の自分がその後の自分を支えているという感覚を今も持ち続けているからです。

 今は推薦入試などで秋には既に大学生になることが決まっている同級生もいる中で受験勉強をすることになります。一般入試で頑張ってほしいと願う親の意向とは反対に、推薦入試で受験を早く終わらせたいと思う娘との葛藤の日々もありました。
 
 そんな晩秋のある日、ランチに入ったお店で、お料理が運ばれる合間をぬって参考書を開いている娘に出されたデザートのプレートには「受験ガンバってください!」とチョコレートで応援メッセージが書かれていました。

 それを見た娘は、「見ず知らずの人に応援してもらえる経験やそんな温かい気持ちに触れることができるのも受験生の特権だね」と、受験生である今の時間が人生の貴重な時間に思えるようになっていたようです。
 
e0171960_132710.jpg
 小中高12年一貫の私学に通った娘にとって、大学受験は人生初に等しい受験です。30年前の私が経験した以上のストレスだったかもしれません。複雑な入試制度のおかげで、「センター利用」というセンター試験の結果だけで滑り止めの私立大学を確保していた娘にとって、人生初の入試が本命大学となってしまいました。

 試験本番の手ごたえが芳しいものではなかったようで、東京から帰ってくる飛行機が関西空港に着陸すると、娘の目には涙が溢れていました。泣きながら「結果がどうであれ、受験をさせてくれてありがとう」と言った言葉に、受験を経て一回り大きくなった娘の確かな成長を感じました。

 親と子の生きる環境は時代とともに違うけれど、自らの生き方や人生の価値観を問われるのが子育ての醍醐味なのかもしれません。
                                (石井 敦子)
[PR]
by mako0491 | 2016-07-10 01:05 | 子育て