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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

 御坊の活性化に賭ける女性パワー

7.24日掲載
「みやこひめ御博」盛り上げ

秋に開催、市・郡全域でアイデア練る


 御坊の活性化に賭ける女性パワー_e0171960_15473478.jpg 御坊のまち活性化に取り組む女性グループがある。そのリーダーの一人、平野未花さんは市民団体「御坊の町屋minorica*」を主宰する。具体的な事業は交流会、婚活事業、生涯学習事業などを地道に展開する。いま注目すべきイベントは御坊市日高郡全域で協力し、秋に開く「みやこひめ御博(おんぱく)2015―御坊日高博覧会」(10月24日―11月22日)である。平野さんに意気込みと具体事業などについて語ってもらった。
 (末井 有麻)

別府などで人気高まる
 そもそも「おんぱくとはなに?」という問いかけも多い。

  2001年に、開催された別府温泉まつりを、「オンパク - 別府八湯温泉泊覧会」と銘打って、観光客が参加し体験するイベントがその始まりという。

  「オンパク」は、「健康」、「癒し」、「歩く」、「食」等の多様な面から別府八湯を楽しむ。市内各所の温泉や場所、人が連携して回遊性を高め、100を超す体験型イベントによってその魅力を深く楽しんでもらうことにより、観光活性化の切り札になっている。全国各地でもその広がりが注目されている。

  「御坊のおんぱく」の基本コンセプトは「今すでにあるものを新しい視点で提供する。旅行や観光で訪れる人だけでなく、この地域に住む人にも自分たちの町の素晴らしさや自分たちの町でがんばる人がたくさんいることを知ってもらえる」。

  御博への挑戦をきっかけに、新しいコミュニティビジネスが生まれる可能性も高まる。
その中でも宮子姫伝説(別項参照)を中心に絡めているところがユニークだ。全国にまだそんなに知名度は上がっていないが、物語性に優れ、大きな話題になるのは間違いないと読む。

30超すイベント
細かいプログラムでは、例えば
  ・堀河屋野村 「堀河屋で知る廻船の町御坊の歴史と味噌醤油のあれこれ」
  ・いなみかえるの宿 「印南町真妻わさびとそば打ち体験」
  ・みなべ町体育協会 「リードボルダリング体験」
  ・印南町文化協会 「かつお節発祥の地 江戸時代印南漁民の足跡をめぐる」
  ・白崎海洋公園 「スキューバダイビング体験」
  ・「はんわりスツールづくり」
  ・「サンセットクルーズ&しらすニ色丼を味わおう!」
  ・「九絵・クエ・食え! 体験観光地引網とバーベキュー」など30を超す。
  御坊の活性化に賭ける女性パワー_e0171960_1551792.jpg
プレイベントも実施
  すでに「プレイベント」としていくつかの面白い催しを行っている。御坊商工会議所青年部では、御坊名物の「花まる焼き体験」を行った。少し和風の焼きそばを、お好み焼き生地をクレープのように焼き巻いたもの。どこか懐かしいB級グルメで、東京オリンピックの年には、B―1グランプリ出場をめざすという。

  また「てくてく地図作りパーティ in 御坊」は6月に開催された。みんなで寺内町を歩きながら見つけたおすすめのポイントや楽しいイベント情報を、WEB上にアップしている。

各方面で幅広い親交
  平野さんは40代後半、生保会社勤務の経験もあり、コーチングの分野に明るい。社交的な性格で、行政、企業関係者とも幅広い親交を持つ。

 古民家を活用した事務所で仲間たちと、「みんなが地域の魅力を持ちより、楽しみながら開発、発信し、横のつながりを作る場」として、きょうも活性化のアイデアを練っている。


宮子姫物語
(御坊市ホームページから引用) 御坊の活性化に賭ける女性パワー_e0171960_1605727.jpg
 第42代文武天皇のお妃となり、第45代聖武天皇のご生母となられた宮子姫(藤原宮子)は、7世紀後半、九海士(くあま)の里(現在の御坊市)でお生まれになったと伝えられ、『宮子姫物語』が語り継がれております。
  九海士(くあま)の里に住む海女の夫婦は、子宝に恵まれないことから氏神の八幡宮にお祈りしたところ、女の子を授かりました。そこで名前を「宮子」と名づけました。ところが大きくなっても宮子には髪の毛が生えてきません。両親は悲嘆にくれていました。
 
  ある日、母親が海に潜っていると、海底に光輝くものがありました。それは黄金色の小さな小さな観音様でした。 持ち帰った観音様をお祀りして、毎日お祈りを続けていると、にわかに宮子の髪が生えはじめました。

  髪はどんどん伸び、里の人々は宮子のことを「髪長姫」と噂するようになりました。ある日、宮子が黒くてつやつやした髪をすいていると、ツバメが飛んできてその髪を一本くわえ、飛び去りました。 

 奈良の都で勢力を誇っていた藤原不比等の屋敷の軒にツバメが巣を造りました。巣から垂れ下がる長い黒髪を見つけた不比等は髪の主を探しだし、養女に迎え入れました。当時、長い黒髪は美人のあかしでした。

 不比等の養女となった宮子は、後に文武天皇の后となり、奈良の東大寺を建立した聖武天皇の母となりました。
 
 宮子は黒い長い髪を授けてくれた観音様をお祀りしたいと文武天皇にお願いしました。天皇は紀道成に命じて立派なお寺をつくらせました。それがあの道成寺だというのです。
by mako0491 | 2015-08-02 16:03 | アタマ記事