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わかやま新報女性面 (月一回金曜日)記事を発信-NPO法人「和歌山コミュニティ情報研究所」の女性スタッフが取材・編集を担当


by mako0491

名古屋駅近くの古い通り再生



 名古屋駅から歩いて10分ほどの近くにある、江戸の町並みや昭和の匂いが残る商店街の活性化が進んでいる。JR和歌山駅から2分歩いたところにある美園商店街の今後の動きにも大きなヒントを与えてくれる。名古屋のあるく下町情報誌「ポゥ」(paw)の編集長の飯田幸恵さんに、寄稿してもらった。

【まちなみ保存地区】
2010年、開府400年という節目の時を迎えた名古屋。さまざまな催しや企画で盛り上がった年となりました。名古屋城築城の際に物資を運ぶため掘られた川が堀川ですが、四間道(しけみち)・円頓寺(えんどうじ)界隈はその堀川に隣接しています。
 元禄13年(1700年)、1600軒以上の家屋が焼失した大火があり、尾張藩が考案したのが、道幅を四間に広げ、盛り土を高くし、東側を土蔵造りに、西側に格子長屋を並べるという防火策。その風景が現在も残るのが四間道です。名古屋市のまちなみ保存地区に指定されています。
 かつては1000軒以上並んだと言われる蔵ですが、現在は10軒ほどしか残っていません。しかし戦火を免れたこの界隈には、昔のままの細い路地が多く残っています。
 10年ほど前、町屋を改装したカフェが出来たのをきっかけに、古民家を利用した、隠れ家のようなお店が次第にでき始めました。
 
【多様な人が得意分野で活動】
一方、円頓寺商店街は、かつては、向かいの店が人で見えないほど賑わったそうですが、昭和30年代を境に、名古屋駅の発展に客足を奪われ、衰退の一途を辿っていま
す。
 そんな中、江戸・明治・大正・昭和といったさまざまな時代を感じることができる、この界隈を、もっと多くの人に知ってほしい、またこの界隈に住んでいる人たちにも、
この町の良さを再認識してもらいたいという思いから作られたのが情報誌「ポゥ」です。
 5年前女性3人で立ち上げ、自由な発想で創刊しました。
 それに続き、20代~40代の商店主たちを中心に、まちづくりを多面的に考えようと発足した集団が那古野下町衆(なごやしたまちしゅう)。
商店主だけでなく、大学関係者、学生、コンサルタン
ト、建築家など多種多様の人たちも加わり、空き店舗対策チーム「ナゴノダナバンク」、時代テーマに合わせたまち歩きができるマップ製作チーム「なごあるき」、下町を生かしたイベント「名古屋下町散歩日和」の開催など、メンバーの得意分野を生
かしつつ、いろいろな活動をしています。
 その一つ、ナゴノダナバンクは、空き店舗という難しい問題に対し少しずつですが、成果をあげています。また、この町を元気にしたいという、外部のお母さんたちが「げんき会」を立ち上
げ、「ごえん市」というフリーマーケットを6年続けています。
 今この界隈は、この町に魅力を感じてくれる、多くの皆さんの力を借りながら、町の活性と保存に取り組んでいると言えます。

【映画製作もスタート】
高層ビルが立ち並ぶ名古屋駅から歩いて10分ほどで、江戸時代の街並みや、昭和の商店街が残っている場所は、数少ない貴重な所です。 
まちづくりに関わる人達も、ここに暮らす人達も、みんなこの町が大好き
で、この町を大切に思っています。
 遂には、この界隈を舞台にした映画製作もスタートし、とても楽しみです。
ここ5,6年で、めまぐるしくいろいろな活動が出来てきました。まちづくりは、10年~20年かかると言われます。息切れしないように、皆さんの力を借りながら、この地域を生かしたまちづくりを、焦らずに考えていければ良いのではないでしょうか。
微力ではありますが、私達の情報誌「ポゥ」も長くがんばっていきたいと思っています。


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by mako0491 | 2011-12-22 14:35 | アタマ記事